FC2ブログ

元予備校講師のフリーターによる『英文解釈教室』教室

『英文解釈教室』(伊藤和夫先生/研究社)の解説ブログ。当ブログはゼロから理詰めで解説を積み上げて行くスタイルではないので、英文法や英語構文の勉強をある程度以上やっている方でないと、訳がわからないかも。

★ Chapter4:例文4.1.3 の巻

(If you watch a bug ((as it goes...about its business)) ),
you can find out 【what a bugs world is like】.

文頭に従接Ifがあれば、全体構造は(If SV) SV.になる。
従接asは「時」の意味合いで使われている。
goes along aboutは、Vi+副+Zという構造。
<go about N>「~に精を出す/取りかかる」、とむかし辞書で調べた。
alongはよくわからないが、「どんどんと」みたいなニュアンスの副詞
だろう。今回、固定表現ぽいものに下線を引くなら、goes (along)about
とfind out。あと、whatとis likeにも下線を引いてもいいかもしれない
(波線にするかどうか迷うが)。


では、whatについての思考プロセスを復習してみよう。


【思考過程1】
whatを見たら、まず「疑問文 [感嘆文] か名詞節か」を考える(他に、
挿入節もあるが)。今回は「文末確認走査」をするまでもなく、
ふつうに左から右へ読んでいれば、疑問文でないことは明白。what以下は、
find out (Vt+副という構造) の目的語になる「名詞節」だろう。


【思考過程2】
つぎは、「節内での働きが、代名詞か形容詞か」の判定をすることになる。
what節内部で前置詞likeの後が空いているので、「このwhatは代名詞だろう」
ということになる(前置詞の後には名詞が来る)。この段階で、whatの品詞は
「疑代」か「関代」にしぼられたことになる。「疑形」や「関形」は、
前置詞の目的語にはなる資格はないのだ(「疑形」「関形」の
「節内での働き」は形容詞のはず/「文法用語の右側」を見れば分かる)。


【思考過3】
つぎに、「疑代」か「関代」のどちらか1つにしぼるために、
「覚えておいた訳語」をあてはめて、「より自然な方」を選ぶ(「何?」と
訳しても「こと/もの」と訳しても、どちらでもいいケースもよくあるが)。
今回は、「虫の世界が<何>に似ているか、を知ることができる」という訳
と「虫の世界が似ている(ところの)<もの>、を知ることができる」
という訳のどちらが「より自然」か。「どちらも不自然!」と言われれば
そうだが、私は前者の方が比較的いいと思うので、このwhatは「疑代」だ
と判定したい。「虫の世界が<何>に似ているか」という訳は今ひとつ
なので、すこし意訳して「虫の世界がどんなものか」とするとよりよくなる。


注:
「虫の世界がどんなものか」という意訳の中に<もの>という訳語が
出てきたからといって、whatを「関代」だと思うのは間違い。
直訳の段階で品詞判定をするべき。

疑問詞を使った英文を訳した時は、それが疑問文であれ名詞節(間接疑問文)
であれ、必ず「疑問の気持ち(疑問感)」が訳にあらわれるものである。
「虫の世界がどんなものか」という意訳であっても、「??」という感じ
の「疑問感」が読み手に伝わるではないか。逆に言うと、訳した時に
「疑問感」がまったくない場合、それは疑問詞ではない。関係詞だ
ということになる(例外:「感嘆感」が感じられる時は、感嘆詞)。

疑問詞 → 訳した時に、「疑問感」が感じられる。
感嘆詞 → 訳した時に、「感嘆感」が感じられる。
関係詞 → 訳した時に、「疑問感」も「感嘆感」も感じられない。


注:
今回の英文で、whatは、自節内で「前置詞likeの目的語」だと言った。
では、前置詞likeとwhatが一緒になって形成する「前置詞句」は、
どんな働きをしているのか、すぐ言えるだろうか。what節内の動詞である
isの補語として働いているのである。「前置詞句が補語になるだって?
前置詞句は修飾要素のはずだろ!!」という方は、
こちらを参照してほしい。
http://www.tekipaki.jp/~shocho/8.html#6



COPYRIGHT(C)2005 HIYAMA SYUUSEI. ALL RIGHTS RESERVED.
ただし、英文については『英文解釈教室』(研究社)よりの引用



スポンサーサイト



| HOME |