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元予備校講師のフリーターによる『英文解釈教室』教室

『英文解釈教室』(伊藤和夫先生/研究社)の解説ブログ。当ブログはゼロから理詰めで解説を積み上げて行くスタイルではないので、英文法や英語構文の勉強をある程度以上やっている方でないと、訳がわからないかも。

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★ Chapter1:例文1.2.3 の巻

<1.2.3>
Those [who live (nobly) ] , (even if ((in...day))
they live ((obscurely)) ), need not fear
【that they have lived (in vain) 】.

名詞節(句) ・・・ 【 】
形容詞節(句)・・・ [ ]
副詞節(句) ・・・ (  )

(名詞が一番固そうな記号で、副詞が一番やわらかそうな記号)


またしてもSMV構造。Those who の段階で、Those [who V] V.と
展開することが確定する。今回は、even ifが出てきて、Those
[who V] (even if SV) V. に全体構造が拡張されることになる
けど(さらには後で従接thatが出ることでThose [who V]
(even if SV) V【that SV 】. にまで拡張されることになる)。

ところで、Chapter1:例文1.2.1では、The people [who V
(if SV) ] V. という構造だったが、今回のChapter1:例文
1.2.3では、Those [who V] (even if SV) V. となっている。構造
的にそっくりなのだけど、よくみると、who節を閉じる位置が違う
ではないか。これは意図的にやっている。who節の閉鎖ポイントを
変更しているのには理由があって、個人的に「フレーム効果」と
呼んでいる文法規則のことを考慮してのことなのだ。

「フレーム効果」というのは、「フレーム(節や句をかたまりと
考えた場合、その輪郭を形成すると想定される目に見えない枠
のこと)が発揮する文法的効力」のことで、この力によってどう
いうことが起きるかというと、「あるフレームの中にいる修飾
要素はその外に出れないし、外にいる修飾要素は中に入れない」
という現象が発生する。修飾要素に対して(まあ主要素に対して
もだけど)「出入禁止」を強制する力が各種フレームには与え
られている、のである。この「フレーム効果」は(例外もある
にせよ)かなり厳密な文法法則で、英語を読んでいる限り
この知識はほとんど絶えず使用し続ける必要があるのだけど、
明記してある本はごくすくないようす。

Chapter1:例文1.2.1で、The people [who V (if SV) ] V.
という具合に、who節の閉鎖ポイントをif節の後にしたのは、
意味内容から考えてif節がwho節内部のVにかかっていると判断
したからである。もしwho節の閉鎖ポイントをif節の前にして
しまうと、「フレーム効果」によってif節はwho節内部に入ること
ができなくなる。

次に、今回のChapter1:例文1.2.3で、Those [who V] (even if
SV) V. という具合に、who節の閉鎖ポイントをeven if節の前に
したのは、意味内容から考えてeven if 節が主節のVにかかって
いると判断したからである。もしwho節の閉鎖ポイントをeven if
節の後にしてしまうと、「フレーム効果」のせいでeven if節は
who節の外に出られなくなり、その結果、主節のVにかかることが
できなくなってしまう。

さらに、今回の英文のneed not fear【that they have lived
(in vain) 】.の箇所を見てほしい。この箇所で「that節をどこで
閉じるか」を決定するのは、in vainがどこにかかるのかを意味内
容をたよりにして判断してからでないと、無理である。もし
in vainがneed not fearにかかっていると判断したなら、that節
フレームの閉鎖ポイントはin vainの前に決定することになる
(that節の中にin vainを取り込んだら、「フレーム効果」のせい
で、that節の外にいるneed not fearにかかれなくなるので)。
いっぽう、in vainがhave livedにかかっていると判断したなら、
that節フレームの閉鎖ポイントはin vainの後に決定することに
なる(今回はこちらが正解)。

ひきつづき、今回の英文の , (even if ((in their day)) they
live ((obscurely)) ), の箇所を考えてみたい。この箇所に
おいて、even if 節の閉鎖ポイントを決定するには、obscurelyの
かかり先を判断する必要があるわけだけど、even if節内の動詞で
あるliveにかかっていると判断し(ここは後ろのコンマによって
obscurelyがeven if節内で働くことは確定していると感じられ
る)、フレーム効果を考慮してeven if節フレームの閉鎖ポイント
は、obscurelyの後ろに決定する(もしeven if節フレームを
obscurelyの前で閉じてしまうと、obscurelyはeven if節内部の
liveにかかることができなくなる)。ここまでは先程まで説明
してきたのと同じ思考プロセスなのだけど、ここでin their day
に注目してほしい。このin their dayは、<従接even if >と
<節内のSVであるthey live>の間にはさまれているのだから、
「even if節フレームの内部にいる」ことは疑いようがない
(even if節フレームの閉鎖ポイントを決める前の段階で既に)。
となると「フレーム効果」により、このin their dayはeven if節
フレームに閉じ込められていることになり、その外に出ることは
許されず、even if節内部で働くことを強制されることになる。
ということは、意味内容を考えることなく、in their day がlive
にかかることは、自動的に確定するのである。このように、
「フレーム効果」を知っていれば修飾関係が即決してしまう、
というありがたいケースというのはいくらでもある。

『ビジュアル英文解釈』におけるルール10、あるいは
『ルールとパターンの英文解釈』のルール13にあたる
「接続詞+M2+S+VのM2は、、、」というルールは、
今回の (even if ((in their day)) they live... の様なケース
に言及しているのだけど、万一このルールを忘れてしまったと
しても、「フレーム効果」のことを覚えておけば、大丈夫だろう
と思う。

しかし、こんかいの解説はいかにも冗長というか、くどすぎた
かもしれない。同じことばっかり書いてもあれなので、
Those [who live (nobly) ] のwho節フレームの閉鎖ポイントの
決定プロセスについては説明を省略しておいた。



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ただし、英文については『英文解釈教室』(研究社)よりの引用


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